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【2020/6】5月17日は多様な性にYESの日 街頭で差別の解消訴える(人民新聞2020年6月5日)

5月17日は多様な性にYESの日 街頭で差別の解消訴える(人民新聞2020年6月5日)

愛知県 酒井徹


5月17日はIDAHO(国際反ホモフォビアの日)である。

30年前の1990年5月17日に国連の世界保健機関が同性愛を「国際疾病分類」から削除し、治療の対象から外した記念日だ。

この日は例年、世界各地で同性愛に対する嫌悪(ホモフォビア)を無くすためのキャンペーンが展開される。

今年の国際テーマは「沈黙を破る」だ(*1)


コロナ禍の困難な情勢下でも世界中で、「パンデミックは黙っている理由にはならない」と、創意を凝らした様々な形で沈黙が破られ

た。

日本においては「多様な性にYESの日」とも呼ばれている。

同性愛者だけでなく、トランスジェンダーなど広く性的少数者への理解を深め、差別解消を訴える取り組みを展開する日となっている

国際人権NGOヒューマン・ライツ・ウォッチやLGBT法連合会は安倍総理に書簡を送ったことをこの日を前に15日に公表した。

性的指向や性自認による差別からの保護を定める法律を求める書簡を4月17日に安倍晋三総理に送ったが、返答が無かったという。


■「誰が好きでもええがや」


名古屋では5月17日にLGBT団体・レインボーなごやが中区栄で「IDAHO名古屋2020」の街頭行動を行い、「多様な性にYES」と訴えた。

私も街頭に立ってマイクを握り、次のように語った。

「同性愛が精神疾患から外されて今日でちょうど30年になる。

日本ではこの30年で、多様な性への認識は広がった。

けれども、今だに男同士、女同士で結婚は出来ない。

名古屋には同性でも可能なパートナーシップ制度も無い。

同性カップルの公営住宅入居も出来ない。

差別が無くなったとはとても言えない。

世界にはなお、同性愛行為に死刑を科す国が有る。

また、殺害や自殺など、性的少数者であることによって命を落とす人々も少なくない。

このような現状が有る限り、私たちはこのコロナ禍の中でも、年に1度のIDAHOの行動をやめるわけにはいかない。

コロナ禍や迫害法の制定下などの困難な中でも世界中の人々が、オンラインなどの様々な形でIDAHOの取り組みを行っている。

私たちは、国の緊急事態宣言がいち早く解除された愛知・名古屋から、

『多様な性にYES』、『誰が好きでもええがや』の声をあげていく」。


レインボーなごやの山口徳明共同代表も、

「性的少数者には住民票のある実家に連絡を取れない人も少なくない。新型コロナの10万円給付からもれる人が居る」などと訴えた。


*1 土井香苗「紙つぶて:アイダホの日」『東京新聞』2020年5月15日夕刊

*2 国際的にも近年は「IDAHOTB:国際反ホモフォビア・トランスフォビア・バイフォビアの日」とされている






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